大会などで自分の肉体が衆目に晒されることには慣れていた。

しかし競技用ユニフォームとは違い、用意されたビキニパンツは
極端に面積も小さく、ほとんど全裸と変わらない。
また美術部員十数人の遠慮のない視線は、競技場の観客のそれとは
まったくの別物であった。

肉体をつぶさに観察しようとする熱視線を意識すればするほど
感覚も研ぎ澄まされていった。