「なんだ?恋の悩みかぁ?」
学期末テストを控えた、ある日の放課後。
養護教諭=保健の先生は保健室を訪れた「勉強が手につかない」という
俺の悩みをズバリと言い当てた。
先生:「んで、テスト勉強も手につかない・・・と。まぁ、思春期だわなぁ。
いっそ告白して玉砕したらスッキリするんじゃないか?」
俺 :「玉砕・・・確定ですか?」
先生:「そりゃ相手にだって嗜好っつうもんがあるからな。
でも、まぁ、先方が余程のゲテモノ食いな可能性もあるわけだし・・・
いつだって希望は捨てるもんじゃないさっ(キリッ」
何かちょっといい事を言った、みたいな誇らしげな表情をしているけど
ただ失礼な事を言われただけなような・・・。
俺 :「つまり、いっそ相手に自分の想いをぶつけろよ、と?」
先生:「忍ぶ恋もいいけどね。でも俺らの頃よりその辺ライトに
なってるんだろうし、思い悩んで何も手につかないってのも
あまりいい事ではないのかな、と」
俺 :「・・・なるほど、わかりました。好きです」
先生:「?・・・誰を?」
俺 :「先生です」
先生:「ウチ、女の先生少ないけど・・・誰だろう?」
俺 :「いえ、先生・・・です」