”久しぶり”に練習に参加した彼の様子は一変していた。

三ヶ月間練習には参加させてもらえず、雑用ばかりを
押し付けられてきたその肉体からは、以前のような
覇気は感じられない。

またマワシには過度な汚れやラクガキなど、部員から受けた
虐待の痕跡が深く刻みこまれていた。

顧問がこんな有様の彼を”そのまま”練習に参加させたのは、
つまりそういうことなのだ。

”彼の禊は済んでいない”事を、部員全員が理解した。